Tapyrus Core v0.4.0リリース
Tapyrus Core v0.4.0, Tapyrus Signer v0.4.0では以下の新しい機能が利用できるようになりました。
主な変更点
フェデレーション管理機能
Tapyrusでは、ブロックの生成を予め定められた複数の署名者(フェデレーション)の多重署名によって行います。 Signerはチェーンのセットアップ時に予め決定され、各Signerの公開鍵を集約した集約公開鍵がジェネシスブロックのブロックヘッダーに記載されています。 以降各ブロックの有効性の検証をする際に、ジェネシスブロックのブロックヘッダーの集約公開鍵に対して有効なSchnorr署名が提供されているか検証しています。
v0.4.0では、ジェネシスブロックで決められた署名者の追加・変更・削除を行うフェデーレーションの管理機能が追加されました。 これにより、ブロックを作成する署名者を途中で変更することが可能になります。署名者の変更は以下の手順で行われます。
- フェデレーションの新しい署名者全員で集約公開鍵を再作成します。
- 現在のフェデレーションのメンバーで作成する新しいブロックのブロックヘッダー内に1で作成した新しい集約公開鍵をセットした上でブロックの署名を作成し、作成したブロックをブロードキャストします。
- 2で作成したブロックがブロックチェーンに追加されると、その次のブロックからブロックの有効性を検証するために使用される集約公開鍵が、2でセットされた新しい集約公開鍵に切り替わります。つまり新しいブロックは新しいフェデレーションにより作成されます。
具体的なSignerの更新手順については、こちらのドキュメントを参照ください。
独自ネットワークの構成
Tapyrusは利用する各業界毎に異なるTapyrusネットワークを構成し、使用するブロックチェーンです。 これまでは、独自ネットワークを構成する際には、Tapyrusのソースコードを変更しビルドする必要がありましたが、 v0.4.0から設定ファイルで独自ネットワークを構成する機能が追加されました。 これにより、ソースコードの変更なしに設定ファイルのみで独自ネットワークの構成が可能になります。
独自ネットワークを構成する手順については、こちらのドキュメントを参照ください。
その他、詳しい内容についてはリリースノートを、ノードの起動方法については、Getting Startedを参照してください。
Testnetの更新
v0.4.0のリリースに伴い、Chaintopeが提供するTestnetもリセットされているのでご注意ください。 Chaintopeが運用するTestnetについては、Testnetのジェネシスブロックのファイルを作成し、 Testnet用のseederに接続する設定をtapyrus.confに記載し、それらを指定してtapyrusdを起動することで接続できます。 具体的な手順はこちらを参照してください。Testnet用のFaucetからコインを入手することで、簡単にテスト利用を始めることができます。